開催日 :
【1日目】2月15日(土)【2日目】2月22日(土)【3日目】2月23日(日)
会場  :
ビッグハート出雲
参加人数:
【1日目】19人 【2日目】20人 【3日目】17人

「SICにほんごコーススキルアップセミナー」を実施しました。これは、島根県としまね国際センターが実施している、「SICにほんごコース《となりでにほんご》」で活動するにほんごパートナーの方と、地域の日本語教室で活動中の方を対象に毎年開催しているものです。今回の講座内容は、下記のとおりでした。

セミナーのテーマ

教材『いろどり 生活の日本語*』を使って、自分を語る言葉を増やす日本語学習をサポートしよう

*『いろどり 生活の日本語』は、国際交流基金が開発した日本語教材です。詳しくは、こちら

1日目

(1) 島根県の外国人住民の現状と SICにほんごコース《職場でにほんご》について

(講師:しまね国際センター職員)

島根県の外国人住民数や出身の国・地域、在留資格、外国人住民の日本語力の傾向などについて、また、企業に日本語講師を派遣する「SICにほんごコース《職場でにほんご》」について説明しました。

(2) 「日本語教育の参照枠」と「生活Can-do」について

(講師:佐藤智照さん/島根大学グローバル化推進機構外国語教育センター 准教授)

「日本語教育の参照枠」の概要、Can-doに注目した日本語学習などについて、グループでのワークを交えながら学びました。

【参加者の感想】

  • 「日本語教育の参照枠」の資料を見た事はあったが、いまいちピンと来なくてどう活用すれば良いのかがわからなかった。活用をしていくためにどの様な考え方をすれば良いのかというのを、具体的に学習者のプロファイルを作成するなどの作業を通して実感する事ができた。
  • 「日本語教育の参照枠」について学ぶことにより、生活Can-doの理解も深まった。プロファイル作成のワークも楽しく勉強になった。
  • 日頃 外国人住民の方たちと関わっている方たちと同じテーブルで学び合え、それぞれが感じていることなどを共有できてよかった。

2日目

(3) 『いろどり 生活の日本語』の特徴

(講師:本田雅美さん/国際交流基金日本語国際センター 日本語教育専門員)

(4) 『いろどり 生活の日本語』活動の進め方①

(講師:本田雅美さん/国際交流基金日本語国際センター 日本語教育専門員)

『いろどり 生活の日本語』の特徴や狙いなどについて説明していただいた後、参加者が学習者となり、本田先生による『いろどり』を使った授業を体験しました。最後は、翌日の模擬授業に向けて、各自教材研究をしました。

【参加者の感想】

  • 『いろどり 生活の日本語』というテキストについて知ることができた。教室の中だけではなく 外へ出掛けてもわかる日本語を目指して作られたという点に納得した。「教室ではわかるけど外の人の言葉はわからない」と言われたことがある。ぜひ使ってみたいと思った。
  • この教材は、言葉の理解から場面へ無理なく進んでいき、理解する喜び、話せる楽しさに導く設定になっていると感じた。

3日目

(5) 『いろどり 生活の日本語』活動の進め方②

(講師:本田雅美さん/国際交流基金日本語国際センター 日本語教育専門員)

グループ形式で『いろどり 生活の日本語』を使った模擬授業を行い、教える側、教えられる側の体験をし、本田先生にコメントをいただきました。

(6) 振り返り

(講師:しまね国際センター職員)

グループで3日間のセミナーを振り返りました。

【参加者の感想】

  • グループでの活動だったので、いろいろな人の意見やアイディアが聞けて良かった。
  • できるだけ多く学習者に考えさせて、発言できる場を持つことが大切だと思った。
  • 実際に模擬授業をすることで、学習者の反応を想像したり、自分の授業を振り返ったりすることができた。他の人の模擬授業を体験することで、自分の教え方に足りなかったこと、自分ならどうするかを考えるよい機会になった。

『いろどり 生活の日本語』を使った模擬授業では、どのグループも、教材からいろいろな話題に話が展開し、楽しそうにおしゃべりされていたのが印象的でした。今回のテーマである「自分を語る言葉を増やす日本語学習」を体験していただけたと思います。今後、「SICにほんごコース《職場でにほんご》」や地域の日本語教室などで活用していただけることを願っています。