開催日 :
【1日目】5月17日(土)【2日目】5月24日(土)【3日目】5月31日(土)
会場  :
浜田まちづくりセンター
参加人数:
28人

SICにほんごコース《となりでにほんご》で外国人住民の日本語学習をお手伝いするにほんごパートナーと、地域の日本語教室で活動するボランティアを養成する講座を浜田市で開催しました。

主催:島根県・しまね国際センター
共催:浜田市・浜田国際交流協会

1日目

(1) 島根県の外国人住民の状況

(講師:にほんごパートナー、日本語ボランティア)

にほんごパートナーや地域日本語教室のボランティアとして活動している方から、実際の活動の様子について紹介していただきました。

斉藤哲瑯さん(にほんごパートナー)
野上明子さん(日本語ボランティアグループ マリントークの会)
横田裕二さん(日本語ボランティアグループ いち・に・さん)

斉藤哲瑯さん(にほんごパートナー)

野上明子さん(日本語ボランティアグループ マリントークの会)

横田裕二さん(日本語ボランティアグループ いち・に・さん)

(2) 国際理解・異文化間コミュニケーション

(講師:橋本優香さん/広島市日本語教育コーディネーター)

クイズを通して世界のいろいろな文化・風習のことを学んだり、ワークショップ形式で日本に暮らす外国人住民とのコミュニケーションについて考えたりしました。

参加者の声

  • 実際に活動されている方に話を聞くことができ貴重な体験でした。講座の後半にあったゲームなどアクティビティを取り入れていたことで他の受講されている方との交流もできてよかったです。次回の講座がもっと楽しみになりました。
  • 何事においても目の前にあることに当たり前の考え方や固定観念が含まれていないか、そういったことを意識すべきなのだと考えさせられました。特に国際交流だけでなく、同じ日本人同士でもその意識が必要な時代だと感じました。橋本さんのコスタリカでの経験のお話から、特別なことはしなくてもお互いを知ろうとする、理解する姿勢が国際理解でもっとも大切だなと思いました。

2日目

(3) 「やさしい日本語」を使ってみよう

講師:佐藤智照さん(島根大学外国語教育センター准教授)

誰にとってもわかりやすい「やさしい日本語」について学び、参加者同士で「やさしい日本語」を使って、身近な物や場所などを説明するゲームをするなどしました。

(4) SICにほんごコース《となりで にほんご》の活動方法

(講師:しまね国際センター 職員)

しまね国際センター職員が、「SICにほんごコース《となりで にほんご》」の活動やにほんごパートナーの登録方法などについて説明しました。

参加者の声

  • 普段、何気なく使っている言葉を、改めて説明することの難しさを痛感しました。外国の方へだけでなく、同じ日本人にも分かりやすく、やさしい日本語で説明できるようになりたいです。
  • 「やさしい日本語」の基礎知識から実践方法まで幅広い紹介が今日の講座にはあり、とても満足しました。いざ「やさしい日本語」を話そうとするとその難しさが分かりましたが、同じグループの方々と交流しながらの試行錯誤は楽しいものでした。

動画視聴

2日目と3日目の間に、(5)と(6)のテーマに関するオンデマンド動画(全9本)を見ていただき、感想をご提出いただきました。動画は、当センターのYoutubeチャンネル「SICチャンネル」に掲載しています。

(5) オリジナル教材の特徴と内容・活動のポイント

(講師:佐藤智照さん/島根大学外国語教育センター准教授)

「SIC訪問日本語コース」のために作成した島根県オリジナル教材『となりで にほんご』の監修者である佐藤先生から、「対話」がキーワードのテキストの要点を解説していただきました。

(6) オリジナル教材を使ってみよう(1)

(講師:しまね国際センター 職員)

島根県オリジナル教材『となりでにほんご』を使った活動の仕方などを確認していただきました。「こうならないように気をつけてくださいね」という良くない例もご紹介しました。

参加者の声

  • 例があって分かりやすかったです。教科書通りにするのではなく、パ−トナ−に合わせて会話を広げるようにしたいです。そして、細かい説明するのではなく、「やさしい日本語」で会話ができるとよいと知りました。
  • にほんごパートナーとしてどのように相手に接しながら活動を進めていけば良いか分かりました。随所で出てきた「良くない例」は、自分が活動するときにやってしまいそうだと感じたので、実際の活動では気をつけたいです。また、相手のペースを見ながら進めていくことが大事であると分かりました。

3日目

(7) (8) オリジナル教材を使ってみよう(2)(3)

(講師:泉沙南さん/SICにほんごコース《ネットでにほんご》日本語教師)

(学習者役:サントソ・ニコラスさん/浜田市国際交流員)

参加者同士でオリジナル教材『となりでにほんご』を使って、講師と学習者役の活動の様子を見たあと、参加者同士で実際の活動を想定した練習をしていただきました。また、学習者役の方に、外国人住民が日本人との交流に望むことなどについてお話しいただきました。

教材『となりでにほんご』を使った活動をイメージしたペア練習

 

参加者の声

  • 実際に「やさしい日本語」を使って教えることを体験して、少し難しかったですが、対話を交流として捉えることでとても楽しい時間が過ごせました。学習者への小さな配慮が、理解に繋がり、豊かな対話になると感じました。
  • ニコラスさんのお話で、「にほんごパートナーや日本語教室の先生には、教えるとき、完全にわかるように説明するのではなく、ヒントを出してほしい」という内容にとても感銘を受けました。教える、教わるという一方的な関わりではなく、にほんごパートナーとしてお互いが分かり合える・伝え合う関係でありたいと改めて思いました。