開催日 :
2022年10月22日(土)、29日(土)
会場  :
10月22日 松江市市民活動センター、10月29日 宍道ふるさと森林公園
参加人数:
23人

島根県国際交流事業「2022交流の翼inしまね」を開催しました。新型コロナの状況を考慮し、今年度は県内に住む外国人青年と島根の青年が交流しました。

自己紹介やゲームで打ち解け、森林で自然に触れながら活動し相互理解を深めました。

このプログラムをきっかけに今後も交流が深まることを願っています。

内容と活動の様子

1.交流プログラム1回目 10月22日(土)13:30-16:30

開会セレモニー

島根県文化国際課長 開会あいさつ

記念撮影

自己紹介

名前や出身国、ニックネームなどを紙に書いて自己紹介、グループに分かれて全員の名前を覚えるゲーム、言葉や文字を使わずに誕生日順に並ぶバーズデイラインをしました。

自己紹介

全員で自己紹介

バースデイラインでコミュニケーション

交流活動

風船バレー、ピンポン玉リレー、目隠し風船割りをしました。風船バレーでは得点が入るとチームで盛り上がり一気に仲良くなりました。ピンポン玉リレーはスプーンにピンポン玉を乗せて走るリレーです。慎重にゆっくり歩く人も逆転を狙って走る人もいました。目隠しをしてチームメンバーの誘導で風船を割るゲームもしました。

風船バレー

ピンポン玉リレー

目隠し風船割り

2.交流プログラム2回目 10月29日(土)10:00-17:00

昼食準備・昼食

竹筒で炊いた鶏肉の炊き込みご飯などを食べました。竹を切って自分の皿を作り、ご飯を盛りつけます。竹で炊いたご飯を初めて食べる参加者が多く、いつものごはんよりおいしく感じたようです。使った竹は自然に返ることなど、環境への配慮も学びました。天気が良く屋外で昼食と交流を楽しみました。

竹皿作り(竹を割ります)

竹皿作り(淵を滑らかにします)

竹皿作り(底を平らにします)

炊き込みご飯の完成

青空のもとみんなでランチ交流

講義

講師のもりふれ倶楽部さんの活動や島根県の森林の話を聞きました。森林を再生する活動や実践例については質問が多く参加者の関心の高さが伝わってきました。島根県における森林の重要性を理解できたようです。

ネイチャートレイリング

森林公園の中をグループに分かれて歩き、チェックポイントでクイズに答えました。目印のカラーロープを頼りにルートをすすみますが、迷子になったグループもありました。話しながらゆっくり歩きのんびりとして時間を過ごしました。

ルール説明

チェックポイントでクイズに挑戦

紙漉き体験

自然の素材だけを使う紙を作りです。はっぱをミキサーにかけて「ねり」というトロっとした液体とヒノキの薄皮を煮込んでつぶした繊維を混ぜて漉きました。

葉っぱを細かくカット

紙の大きさにすくい取ります

アイロンで乾燥させます

きれいにはがします

参加者の感想(アンケートから抜粋)

  • 全体・個人・グループといろいろな方法で自己紹介をしたことで名前や顔を憶えやすかったです。(島根)
  • たくさん遊ぶことと話すことができました。楽しかったです。(ベトナム)
  • 風船バレーのゲームはとても楽しかったです。(中国)
  • 竹筒で炊いた炊き込みご飯がとてもおいしかったです。炊き込みご飯のおかげで、午後の活動に楽しく参加できてよかったです。(ベトナム)
  • ご飯も鶏肉も美味しかったです。(中国)
  • 林地開発や森についての新たな知識が増えました。(ベトナム)
  • 日本の森林率、特に島根県の森林率について学びました。森林の知識も勉強しました。(中国)
  • 自然の中を歩きながらチームメンバーで協力し合うことでより仲良くなれました。(島根)
  • 自分はいつも研究室に座ってて運動せずに、今日は森を散歩して気持ちがよくなりました。(中国)
  • 自分で1枚の紙を作ることができて、今までにない体験で、とてもよかったです。(中国)
  • 紙漉き体験がとても面白かったです。作る過程はとても楽しかったです。(中国)

島根の参加者の振り返り

事後研修を行い、島根の参加者が事業に参加して学んだことなどを振り返りました。

石倉 愛実 さん

東南アジアのことを全く理解していないことに気づきました。小中高校、大学と英語の勉強をしていたので欧米のことを勉強することが多かったですが、中国、韓国やベトナムのことはまだまだ知らないことが多いと思いました。このプログラムで技能実習生の人と初めて出会いました。技能実習生の印象は、新聞やニュースで出てくるラベリングされた人だったのですが、実際の姿が見え、実情を知ることができました。話していると技能実習生の雇用形態が気になり、日本人として働きかけていく必要性を感じました。将来は公的機関で働きたいと思っていますが、教育的な観点からも、欧米だけでなく東南アジアとの交流を増やす方向に目を向ける視点を得ることができました。

遠藤 愛梨 さん

このようなたくさんの国の人と交流できるのは初めてでした。今までは特定の国の人と日本人青年の交流で、自分が英語と中国語を勉強しているので、アメリカの人や中国の人と交流できるものに参加していました。自分が話せない韓国などとの交流はハードルが高いと思って参加したことがありませんでした。今回、自分がその国の言葉を学んでいなくても、アクティビティですぐに仲良くなれてよかったです。1つの国の人と交流するときは環境問題など世界的な問題について話し合うような交流をすることが多くあまり距離が縮まることがなかったが、今回は自分が思っていたよりもすぐに打ち解けることができ、その後も仲良くできる関係を築くことができたのでよかったです。

胡 磊 さん

以前中国の参加者としてプログラムに参加しました。私が思うことは、ある人が現状に不満があったら、必ず自分が前向きに最初の一歩を踏み出すしかないということです。私は、7月に来日してから県立大学の国際会館で生活していますが、クラスには4人いて2人は日本人です。8月までは会っても会釈しかしなかったのですが、自分から日本人の学生に話しかけたらにいろいな話をすることができ知り合いになりました。今回の活動と結び付けて考えると、話しかけること以外に人と距離を縮める方法はないので、話しかけることが大切だと思いました。今回の活動は、外国青年同士の距離を縮めるのに欠かせない活動ですし、外国青年が日本青年や日本の文化に接する機会となってよかったです。

竹下 加奈子 さん

このような交流プログラムに初めて参加し、緊張しました。文化の違いはあったが、ジェスチャーやアプリを使ってコミュニケーションをとることができました。バースデーライン(話さずに誕生日順に並ぶゲーム)のときに全員が正しく並べなかったのですが、国によって手で数字を表すサインが違っていることがわかって、面白かったです。バックボーンが違っても、違うことが楽しいと感じました。中国の来たばかりの留学生とアニメの話で盛り上がり、実際にそのアニメは見たことがなくても共通点を発見しました。島根にいながらでも交流していきたいと思います。

名原 実来 さん

このプログラムを通して学んだことは、計画性と自主性です。
交流のゲームの企画や運営は日常生活ではほとんどないことなので、不安でした。実際、想定していないことがあり、運営をスムーズにするためにシミュレーションをしておくことは必要だったと思いました。また、自分も楽しみながら、周りも見ながら交流できるように自分でもっと積極的に動いたり話しかけたりできたらよかったです。言葉の壁があったとしても自分から勇気を出して話しかけることが必要で、失敗を恐れずに話しかけるようにしたいと思います。今後もこんなイベントに参加したいです。

波多野 大輔 さん

外国人の居場所づくりをテーマ・目標に活動しています。
外国人との交流の仕方として、ネイチャートレイリングなどで一緒に体を動かしました。行動を共有したことで、いつもしている交流より打ち解けるのに時間がかからないことを学びました。この経験を自分の目標の居場所づくりにどうつなげていくか考えていきたいです。

山本 航 さん

今回は2回目の参加でした。前回参加したときも感じましたが、自分が日本に住んでいて当たり前に感じていることが、外国人には当たり前ではないことが多くあります。ネイチャートレイリングをしていて自然がきれいとか、島根県は雲がきれいとか外国青年の何人かが言っていました。日常生活で自分では気づかないことを違う視点から教えてもらえました。前回参加したときもそのような点が面白いと思って今回も参加することにしましたが、今回も新しい気づきを得ることができてよかったです。島根県の青年にこのように実際に触れ合い、実体験として感じてもらうことは大切だと思います。