島根県立大学の浜田キャンパスで英語の教員をされているヴィクトリアさんがアメリカから来日されて、ちょうど2年が経ちました。来日当初はひらがなとカタカナが少しわかる程度だったそうです。SICの訪問日本語コースや交流会にご参加いただいたご縁もあり、今回島根での暮らしなどについてお話を伺ってきました。

 ヴィクトリアさんご夫妻(フォーゲルパークにて)

ヴィクトリアさんご夫妻(フォーゲルパークにて)

 

SIC:浜田市の印象はいかがですか? 休みの日などはどのように過ごしていますか?

ヴィクトリアさん:浜田は自然が豊かで、海にも近くて、以前住んでいたアメリカのシアトルを思い出します。シアトルも豊かな水と緑に囲まれた街です。浜田は3月になって、すでに緑が多く溢れていて驚きました。ワシントンと比べて春が来るのが早いですね。

仕事が休みの日には焼き菓子作りをしたり、夫とドライブ、また買い物に行ったりしています。最近は車を手に入れたので、出雲の業務用スーパーに買い出しに行ったりもしています。輸入食材もたくさん売っているんですよ。私は玄米が好きなのですが、浜田ではどこで売っているのか分からなくて…。お米の袋だけ見てもそれが白米なのか玄米なのか分からないので、いつも量り売りの店で買っています。直接目でお米を見て確認できるので。(笑)

浜田の畳ヶ浦に行きました!

浜田の畳ヶ浦に行きました!

 

SIC:日本語はどのように学んでいますか?

ヴィクトリアさん:今はスマホのアプリやオンラインで学ぶことが多いです。よく使うのは漢字を学ぶ「WaniKani(ワニカニ)」、文法の「Bunpro(ブンプロ)」、「INFINITE」というアプリ。INFINITEはゲーム感覚で学べるアプリなので、ちょっと疲れている時でもできます。漢字を学ぶのには 「Kanji Tree」も重宝しています。

去年、SICの訪問日本語コースにも参加しました。パートナーさんにとっては初めての活動だったようで、コースがスタートした時にはとても心配しておられたのですが、私も語学の教員なので「大丈夫、大丈夫!あなたは私より日本語がよくできるから大丈夫!」と励ましながら学習をスタートしました。(笑)パートナーさんはすごくいい方で、毎回とても楽しかったです。コースが終わった後も連絡を取り続けていて、夫が遅れて来日した時にも「これが私の夫です!」と紹介したし、一緒に畳ヶ浦に行ったりもしました。
そういえば、日本語では女の子の名前によく「子」を付けますよね?「○○子」のように…。でも「息子」は男の子ですよね?混乱してしまいます(笑)。また「~だろう」は男性が主に使う表現だと思っていたけど、「なんだろう」は女性でも使いますよね。難しい!(笑)。

WaniKani(ワニカニ)アプリ

WaniKani(ワニカニ)アプリ

漢字練習中

漢字練習中

日本語パートナーさんと津和野へ!

日本語パートナーさんと津和野へ!

 

SIC:普段、日本語を使う機会は多くありますか?

ヴィクトリアさん:普段は学内のLLSR(語学学習支援室)という部屋に一人でいるのですが、ランチタイムに外に出るときなど、日本人の同僚と少し日本語で挨拶したり簡単な会話をしたりしています。いつも短い言葉を交わすぐらいなのですが、皆さんとコミュニケーションが取れたらいいなと思って、「マンスリースイーツ」として毎月アメリカの伝統的なお菓子を作ってきて、皆さんに振る舞っています。これまでクランブルやトライアングルクッキー、レモンブルーベリーパウンドケーキなどを作りました。最初の方はアメリカのお菓子ということもあって日本人にはかなり甘めだったので、最近は甘さ控えめにしています。トライアングルクッキーはユダヤ教徒の伝統的なお菓子で、東ヨーロッパやアメリカの東海岸の方でもよく食べられているものなんですよ。アプリコットやいちじくのジャムが真ん中に入っている三角形のクッキーです。

職場(LLSR)から(秋)  

職場(LLSR)から(秋)

シナモンロール

シナモンロール

 hamantaschen(トライアングルクッキー)

hamantaschen(トライアングルクッキー)

 

SIC:ヴィクトリアさんの故郷はどんなところですか?

ヴィクトリアさん:私の故郷のエレンズバーグ(ワシントン州)は高地にあり、その年の最後の雪が5月に降るようなところです。最近は気候も変わってきて、4月に変わりつつありますが…。私は6月14日が誕生日なのですが、誕生日に雪が降ったこともあるんですよ!空からの誕生日プレゼントだったのかもしれません。(笑)
エレンズバーグには両親と兄が住んでいて、1~2週間に1回程度FacebookのメッセンジャーやZoomで話をします。普段はLINEアプリでも連絡をとっています。LINEはアメリカではあまりメジャーではないのですが、母は私と連絡を取るためにアプリを入れています。そのうち日本に来たいと言っているので、「いつか来日した時に日本人の友達ができたらLINEの方が連絡が取りやすいよ」と言って勧めました。(笑)アメリカでLINEを使っている人は、大体親しい日本人がいる人ですね。
両親とは、それぞれ近況を伝えあったり、故郷のローカルニュースを教えてもらったりしています。父からはDIYの話(庭に小屋を建てたこと、小道を作ったことなど)を、母からは友達や同級生の近況などを聞いたりすることが多いです。

日本に来てから初めてのガーデニング。バラを植えました!

日本に来てから初めてのガーデニング。バラを植えました!

 

SIC:日本でこれからやってみたいことなどありますか?

ヴィクトリアさん:他の県に旅行してみたいです。みんなによく「京都にはもう行った?」「北海道は?」と聞かれるのですが、まだ一度も行ったことがなくて…ぜひ行ってみたい!沖縄もいいですね。県内では色々なところに行きました。松江にも行きましたが、とても素晴らしかった!由志園が大好きです。

あとは「マンスリースイーツ」で、5月にアメリカの伝統的なお菓子「ストロベリーショートケーキ」を作って皆さんに食べてもらいたいです。日本のショートケーキといえばふわふわのスポンジケーキをイメージすると思いますが、アメリカのショートケーキはビスケット(スコーンに近いもの)で作ります。このビスケットは朝食に食べたりもするので手早く作ることができるし、甘すぎないので食べやすいと思います。スポンジを使ったケーキは、アメリカでは「特別な日に食べるケーキ」というイメージです。イチゴの美味しい5月にぜひ作りたいですが、5月にはGWもあるので、コロナが心配…少し早めて4月末ぐらいに作ろうかな。(笑)

日本を旅行中に見つけた銅像。誰かがマスクをしていました!

日本を旅行中に見つけた銅像。誰かがマスクをしていました!

日本で見た虹

日本で見た虹

■最後に
SICの西部支所が同じ県立大学内にあるご縁で、先日私もヴィクトリアさんのマンスリースイーツ「クランブル」を少しいただきました。サクサクの生地と少し酸味のあるベリー入りのクリームがとても美味しくて、またそんなヴィクトリア先生の気持ちが嬉しくて、同僚の皆さんからも思わず笑みがこぼれていました!
コロナ禍で思うように交流や活動のできない日々が続いていますが、心を近づけてくださっている外国人住民の方と地域の方との交流機会を作ったり、お手伝いしたりしていきたいと改めて思いました。インタビューにご協力いただいたヴィクトリアさん、どうもありがとうございました!