開催日 :
2015年9月26日(土)10:30~15:30
会場  :
島根県民会館308会議室
参加人数:
【講演】38人、【演習】18人(コミュニティ通訳ボランティア登録者7人)

平成27年度コミュニティ通訳ボランティア研修会を開催しました。
今回は、大阪大学グローバルコラボレーションセンター特任准教授・NPO法人多言語センターFACIL理事長の吉富志津代氏を招へいして、「双方向のコミュニケーションのための『ことば』~コミュニティ通訳の事例から~」をテーマに、講演と場面別の演習を行いました。

講演

  1. 時間:10:30~12:00
  2. 参加対象者:多文化共生の地域づくりに関心のある方(一般県民、自治体職員、国際交流団体、NPO・ボランティア、病院関係者、各種相談担当者など)
  3. 内容:
    講演では、日本語の理解が不十分な住民はマイノリティの一つという視点から、コミュニティ通訳の必要性や役割の重要性を、具体的な事例や他地域の施策の紹介なども交えながら、大変分かりやすくお話ししていただきました。
    また、通訳とは、言語を変換するだけの作業ではなく、「意味」を伝えることが大切であることに触れられました。

場面別演習

  1. 時間:13:00~15:30
  2. 参加対象者:コミュニティ通訳ボランティア・語学ボランティア登録者及び語学ボランティア活動に関心のある方
  3. 内容:
    演習では行政・教育・医療・相談窓口の4つのグループに分かれて、それぞれ通訳場面における課題を挙げ、参加者の気付き、解決・改善策について話し合いました。参加者たちは積極的に取り組み、講師からのアドバイスも受けながら、最後にグループ発表をして、成果を共有しました。

参加者の声

講演について

  • 災害時など日本人も含め異文化理解を日頃から考えておく大切さを改めて感じた。通訳する時に大切なことを改めて考える良い機会になった。
  • 外国人はマイノリティの1つであるという考え方は、今まで自分の中になかったので、考え方がガラッとかわりました。「やさしい日本語」については、すぐ実践したいと思います。
  • 多文化共生を広げていくためには、日本という国は課題が大きいと感じています。一つは教育の問題、一つは貧困層の拡大の問題。人とのつながり方、つながりたくでもつながれない、そういう状況を政治が作り出していると思います。

場面別演習について

  • 同じグループでの活発な意見交換が大変有意義だった。
  • グループ内の共通認識を作るまでに時間を要した。この作業が実は多文化共生の第一歩と感じた。
  • コミュニティ通訳をするにあたり、ただの通訳のみでなく背景理解の大切さを痛感しました。

コミュニティ通訳ボランティア制度について

  • 英語とか中国語とかでなくても、「やさしいにほんご」の通訳でよいなら、できるかなと思います。
  • 日本語→英訳して外国人に"言う“だけでは、役立ってないと反省しました。
  • 病院でのニーズ、よく理解できました。あと、市役所での手続きや警察での場面なども必要性の理解が広まり、通訳の活躍の場が広まると良いと思います。

その他

  • 私にできることは…と考えながら講演を聞きました。3つの壁のうち、こころの壁、制度の壁の2つについては、私にも取り除く努力ができそうです。
  • 「やさしいにほんご」は外国人に対してだけでなく、日常の生活の中で、常に心掛けるべきことだと痛感しました。
  • SICの存在をもっと外国人の方々に広めてほしいです。病院、市町村窓口などで掲示するなど…
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講演の様子

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場面別演習

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グループ別発表