開催日 :
9月17日(木)
会場  :
さんびる文化センター プラバホール 大会議室
参加人数:
81名

「地域日本語教育の集い2026〜地域日本語教育を多文化共生のインフラ(基盤)として機能させるために〜」を開催いたしました。山陰地域での合同研修会の開催は、昨年度に続き2回目となりました。

【主催】島根県、公益財団法人しまね国際センター、鳥取県、公益財団法人鳥取県国際交流財団

【協力】広島出入国在留管理局

当日は、山陰両県と広島県から、日本語ボランティアや日本語教師をはじめ、外国人支援者(島根県外国人地域サポーター/鳥取県多文化共生サポーターなど)、行政職員、企業や監理団体の方など、地域で多文化共生や日本語教育に関わる多様な立場から80名の皆さまにご参加いただきました。制度の大きな変化も見据えながら、立場を超えて対話し、笑顔と実践のヒントがあふれる時間となりました。

主な内容

【第1部】講演

テーマ:「外国人の視点から多文化共生を紐解く 〜なぜ今、わたしたちのまちに『ことばを学び合う場』が必要なのか〜」

講師:矢野 花織 氏(公益財団法人北九州国際交流協会多文化ソーシャルワーカー、地域日本語教育総括コーディネーター、北九州市多文化共生ワンストップインフォメーションセンター長)

北九州市での先駆的な取り組みなどのお話を交えながら、「人口減少が進む地域において、外国人住民はすでに社会を支える大切な隣人である」というリアルな現状をお話しいただきました。一方的な「支援」ではなく、お互いに支え合える関係をつくること、課題を解決するアプローチだけでなく、相手の気持ちにじっくり寄り添い伴走する関わり方の大切さなど、日々の活動を見直す温かい視点を共有していただきました。

【第2部】ワークショップ

シミュレーションゲーム:「ANADO 〜あなたならどうする?〜」

ファシリテーター:矢野 花織 氏

現場の“あるある”な悩みを題材にしたカードゲーム「ANADO(アナドゥ)」を体験しました。参加者の皆さんは「行政職員」「ボランティア」「外国人学習者」など、普段とは違う立場になりきって、提示された問いに対して「AかBか」を直感で選択。「実はどっちでもなくて…」「その視点は思いつかなかった!」と、各テーブルで本音トークと笑い声があふれる時間となりました。お互いの立場の違いを肌で感じながら、日頃の悩みやアイデアを気兼ねなく分かち合える率直な対話の場となりました。

【講評・施策説明】

講評:若菜 剛 氏(広島出入国在留管理局 松江出張所長)

施策説明:藤林 佳晃 氏(広島出入国在留管理局 総務課 渉外調整官)、濱口 初美 氏(同 就労・永住審査部門統括審査官)

国の最新の動向として、育成就労制度や特定技能制度の動き、現在検討が進められている「日本語・生活学習プログラム(仮)」、さらに外国人在留支援センター(FRESC)やポータルサイトの活用法など、これからの活動に直結する施策情報について丁寧にご説明いただきました。

参加者の声(アンケートより)

  • 「ANADO」はあまりにリアルな“あるある”で、立場によるアプローチの違いや、どこで上手く折り合うかを実感できました。
  • 講演で『あまり関心のない日本人を巻き込んで交流の場をつくることの重要性』や『困りごとに寄り添う姿勢の大切さ』に気づかされました。
  • 答えのないリアルな課題について本音で笑い合いながら話し合え、日頃のモヤモヤを共有できる貴重な機会となりました。
  • ワークショップは非常に分かりやすく、今後の地域での活動や連携の大きなヒントになりました。

日本語を学ぶ場は、単に言葉の習得を目指すだけでなく、人と人が出会い、誰もが安心して暮らせる地域をつくるための大切なインフラ(基盤)です。この集いをきっかけに、今後も地域の皆さんと手を取り合いながら、一歩ずつ多文化共生のまちづくりを進めてまいります。

ご参加くださった皆さま、本当にありがとうございました!

担当: 仙田