SICレポート

災害時外国人サポーター養成講座(浜田)

時期
: 2013年12月15日(日)10:00~14:30
会場
: 島根県立大学浜田キャンパス 交流センター 研修室
参加人数
: 19人

■内容

 島根県・島根県立大学・しまね国際センター主催、浜田市・浜田国際交流協会共催により、「災害時サポーター養成講座(浜田)」を開催しました。
 東日本大震災では、留学生や日本人学生が被災者支援に大きな力を発揮したことから、今回は主に留学生・日本人学生を対象にして、当時の被災者支援活動に携わった方などからお話を伺い、今後の災害への備えや災害時外国人サポーターに求められる役割などについて学びました。

【事例報告】東日本大震災における仙台国際交流協会の取組
 (公財)仙台国際交流協会の須藤さんから、東日本大震災当時の様子や、震災後に同協会が立ち上げた「多言語支援センター」の取組の様子や今後の課題などについて伺いました。また、同協会作成の防災啓発DVDもご紹介いただきました。

【体験談】震災とボランティア活動と仙台での暮らしを振り返って
 元宮城教育大学留学生の高柏さんから、在学中に仙台国際交流協会の「せんだい留学生交流委員」として取り組んだ様々なボランティア活動や、震災当時の支援活動の様子などについて伺いました。

【講義】災害への備えと災害時にボランティアに求められる役割
 浜田市安全安心推進課の藤田さんからは、過去に島根県西部で実際に起きた自然災害の写真や、「外国人住民のための防災ハンドブック」などを使って、災害に対して、普段からどのような準備が必要か、避難するときにはどのようなことに注意する必要があるか伺いました。島根県緊急消防援助隊の被災地支援活動についても伺いました。
 しまね国際センターの小寺からは、災害時に外国人がどのような課題に直面するか、それに対応するボランティアにはどのような役割が求められるのかお話ししました。
 また、普段からの備えとして、浜田市防災防犯メールや、しまね国際センターの多言語メルマガも紹介しました。

■参加者の声

・実際に経験された方の話を聞くと、準備すること、心構え等、特に普段から人間関係を構築していることが大切だという言葉は、ボランティア活動をする前に何より大切だと心に染みました。
・小さいころから防災訓練に慣れ、ある程度の知識もある日本人と、慣れていない外国人には理解の差があるということを頭に入れておこうと思いました。

■事業の成果と改善すべき点

 東日本大震災をご経験なさった方から直接お話を伺う貴重な機会になりました。今回は、留学生・学生を主な対象としていましたが、今回の講座から学んだことはしっかりと防災関係機関等にも伝え、今後の防災や外国人被災者支援の取組に生かしていく必要があると思います。

■担当者のつぶやき

 何もかも想定外だった東日本大震災をご経験になり、自身も被災者でありながら精力的に支援活動に携わられたお二人が口をそろえて、普段からの備えや周囲との関係作りが大事であるとをおっしゃっていたことは、強く印象に残りました。
 仙台での取組を見習い、センター事業を通じて、「顔の見える関係作り」を具体的に展開していきたいと思います。

2013年12月24日
担当:仙田武司

写真 事例報告(仙台国際交流協会 須藤さん)

写真 体験談(元仙台市災害時言語ボランティア 高柏さん)

写真 講義(浜田市安全安心推進課 藤田さん)

写真 講義(しまね国際センター 小寺)

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