SICレポート

「日本語ボランティア、Newテキストから学ぼう」

時期
: 平成22年7月4日(日) 14:00-16:30
会場
: しまね国際研修館
参加人数
: 24人

■内容

今回の日本語ボランティア講座では、AOTS関西研修センター日本語講師の澤田幸子先生を迎え、5月に出版された地域の日本語教室のための新テキストとその活用方法を分かりやすく教えていただきました。

~ご紹介いただいた新テキスト~

 ①「いっぽ にほんご さんぽ―暮らしのにほんご教室初級〈1〉
        著)宿谷 和子、天坊 千明

 ②「にほんごこれだけ! 1」 ⇒テキストの紹介・活動例etc
        著)庵功雄 一橋大学国際教育センター准教授

紹介された新テキストのポイントは、何といっても「地域の日本語教室のために作られたテキスト」だということ!どちらも週1回程度の活動をしている地域の日本語教室に合わせた分量であり、ゼロ初級の学習者にも対応でき、会話・おしゃべりから自分のことを話したり文法を習得していくというものでした。
澤田先生にはそんな新テキストを日本語教室の中でどのように活かせば良いのか、具体案やアイディアと併せて指導していただきました。

■参加者の声

・コミュニケーション手段としてのことばの指導において、基本的に考えるべき点が整理できた。誰でも参加できる教室が重要、とのお話に私の町の教室を振り返ると、まだまだ不充分であると思った。今後輪を広げてゆきたいと思った。
・今まで事前準備にかかっていた時間が短縮できそう。こんな本が欲しかった!という感じ。質問タイムは生の声が聞けて有意義だった。
・説明を受け、どう教えていくか具体的に分かった気がする。今まで適切な本がなかったので、心強い限り。地域のボランティアの意味を再確認できました。
・「みんなの日本語」を使っており、確かに何度も何度も繰り返すことで納得できることはわかるが、やはり自分の生活とかけ離れたことではなかなか習得はしにくいと思った。新しいテキストは魅力があるように思う。効率だけを求めず、もっと日常のおしゃべりを取り入れた教室にしていきたいと思った。

■事業の成果と改善すべき点

今回の講座は定員20名を予定していたところ29名もの参加申込みがあり、また大雨にもかかわらず益田など遠路はるばるお越しくださった方も多くいらっしゃいました。
澤田先生の講義に深く頷く参加者の方の姿が度々みられ、また後半の質疑応答タイムでは各日本語教室の皆さんが普段抱えていらっしゃる質問にもお答えいただき、大変有意義な時間となりました。質疑応答の時間をもう少し長く取ることができればもっと良かったと思います。

■担当者のつぶやき

日本語教室の皆さんが普段抱えておられる悩みに対するアドバイスにもなる講義内容で、地域の日本語教室のあり方や目的、方向性などを改めて考えるきっかけにもなったようでした。今回不参加であった日本語教室の方にも今後また情報提供していきたいと思います。

2010年7月30日
担当:佐々木

写真 講義の様子

写真 講義の様子2

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